英語における主節って意味は何となく取れるけれど、構造があやふやなまま読んでしまっている。そんな人、意外と多いんです。
この記事では、主節と従属節の定義をわかりやすく解説し、文型ごとの使い方や構造の違いを具体的な例文を交えて紹介します。時間・理由・条件などを表す副詞節との関係や、名詞節・形容詞節との違いも丁寧にまとめました。読み進めるうちに、英文の中で「主節をどう見抜くか」が自然と分かってきます。
本文では、すべて身近な例文を使って解説しています。文法が苦手でも安心して読み進められる構成なので、構造から英語を読む力を養いたい方にぴったり。読解と文法を同時に強化できるチャンスです。
読み終えたころには、「主節って何となく聞いたことある」から「主節がきちんと分かる」に変わっていることでしょう!
英語における主節とは何か?英語文法の基礎から理解する
英文を正しく理解するには、「主節」の仕組みを避けて通れません。この章では、主節が持つ基本的な意味と役割に注目し、従属節との違いや構造のポイントを解き明かしていきます。
主節の定義と特徴
主節(Main Clause)とは、文の中で単独で意味が通じる節を指します。主語と動詞を含み、それだけで文として成り立つのが特徴です。
たとえば、“She sings.” は主節です。この短い文でも、誰が何をしているかがはっきり伝わります。主節の基本的な性質には、次のようなものがあります。
- それだけで完結した意味を持つ
- 文章のメインとなる内容を伝える
- 必要に応じて従属節をともなう
つまり、主節は英語の文構造の中核を担う存在です。
主節と従属節の違いを明確にする
主節は自立した構文ですが、従属節(Subordinate Clause)は主節にくっついて初めて意味が通ります。例文で比較してみましょう。
“I go home because I am tired.”
この文では “I go home” が主節、“because I am tired” が従属節です。従属節だけを切り離して「because I am tired.」と言っても、意味があいまいですよね。この違いを押さえるポイントは以下の通りです。
- 意味が単独で通じるかどうか
- 接続詞の有無(because, if, when など)
- 情報の補足か、メインの主張か
主節は土台、従属節は飾りや補足といったイメージで捉えると、すっきり理解できます。
主節の構造:主語と動詞の関係
主節の最小単位は、主語+動詞です。このペアが正しくそろえば、主節として機能します。
たとえば、“He runs.” という文を見てみましょう。「He」が主語、「runs」が動詞。これだけで主節として成立しているんです。このように、主節には次のような構成的特徴があります。
- 主語と動詞が明確に存在する
- 語順が基本通り(S+V)になっている
- 必要に応じて目的語や副詞を追加できる
文を読む際にも、自分で書く際にも、まずこの主語と動詞のペアを意識しておくと文法ミスがぐっと減りますよ。
英語の主節の見分け方と実践的な例文
英語の文構造を正しく読み解くには、「主節」を見抜く目が必要です。このセクションでは、見分けるための視点や、すぐに使える例文を交えて理解を深めていきます。
主節を特定するためのポイント
主節を見つけるときは、いくつかの視点を持っておくと便利です。
- 主語と動詞がしっかりそろっているか
- 意味がそれだけで完結しているか
- 接続詞が前につく節かどうか
この3つをチェックすれば、多くの文で主節が自然に見えてきますよ。
主節を含む例文とその解説
まずは短い例文を見てみましょう。
I eat breakfast before I go to school.
この文では、I eat breakfast が主節です。一方、before I go to school は従属節にあたります。主節はそれだけで意味が通じますが、従属節は単独では完結しません。この違いが見極めのカギです。
主節と従属節を区別する練習問題
文を見て、主節と従属節をそれぞれ判断してみましょう。
Although it is raining, we play outside.
この文の主節は we play outside です。Although it is raining は従属節で、条件や背景を加えています。どちらが文の核になっているかを意識すると、自然に主節が見えてきます。
このように、具体例と視点を持って読めば、主節の判別は難しくありません。次は、「文の種類と主節の役割」を見ていきましょう。
英文における主節の見分け方と実践的な例文
英語の文構造を正しく読み取るためには、「主節」と「従属節」の区別が欠かせません。このセクションでは、見極めるための基本ポイントと、時制のバリエーションを含んだ例文を通じて、実践的に理解を深めていきます。
主節を特定するためのポイント
主節を見抜くための視点を整理しましょう。
- 主語と動詞が明確に存在し、文として単独で意味が通じること
- 従属節は接続詞(because, if, whenなど)で始まり、主節に依存して意味を成す
- 文の中心的な出来事や主張を担っている部分が主節である
この3つを押さえると、主節と従属節の構造がはっきり見えてきます。
主節と従属節を区別する例文
以下は日常的な英会話で使われるシチュエーションをもとにした、主節と従属節の例文です。現在形・過去形・進行形・未来表現など、さまざまな文型をカバーしています。
例文1(現在形)
I eat breakfast before I go to school.
訳:私は学校に行く前に朝食を食べます。
主節:I eat breakfast / 従属節:before I go to school
例文2(現在形)
She studies English because she wants to travel.
訳:彼女は旅行したいので英語を勉強しています。
主節:She studies English / 従属節:because she wants to travel
例文3(過去進行形+過去形)
They were playing soccer when it started to rain.
訳:雨が降り始めたとき、彼らはサッカーをしていました。
主節:They were playing soccer / 従属節:when it started to rain
例文4(未来表現+現在形)
I will call you after I finish my homework.
訳:宿題が終わったら、あなたに電話します。
主節:I will call you / 従属節:after I finish my homework
例文5(過去形)
He said that he was tired.
訳:彼は疲れていると言いました。
主節:He said / 従属節:that he was tired
例文6(未来表現+現在形)
If it rains, we will cancel the picnic.
訳:雨が降ったら、ピクニックを中止します。
主節:we will cancel the picnic / 従属節:If it rains
例文7(過去形)
Although she was sick, she went to work.
訳:彼女は病気だったにもかかわらず、仕事に行きました。
主節:she went to work / 従属節:Although she was sick
例文8(現在形)
I know that he lives in Tokyo.
訳:私は彼が東京に住んでいることを知っています。
主節:I know / 従属節:that he lives in Tokyo
例文9(過去形+過去形)
She asked me if I could help her.
訳:彼女は私に手伝えるかどうか尋ねました。
主節:She asked me / 従属節:if I could help her
例文10(過去形+過去進行形)
When I arrived, they were having dinner.
訳:私が到着したとき、彼らは夕食を食べていました。
主節:they were having dinner / 従属節:When I arrived
例文11(現在形)
I stay home if I feel sick.
訳:具合が悪いときは、私は家にいます。
主節:I stay home / 従属節:if I feel sick
例文12(現在形)
He listens to music while he studies.
訳:彼は勉強中に音楽を聴きます。
主節:He listens to music / 従属節:while he studies
例文13(過去形)
We didn’t go out because it was too cold.
訳:寒すぎたので、私たちは外出しませんでした。
主節:We didn’t go out / 従属節:because it was too cold
例文14(現在形)
You can come unless you are busy.
訳:忙しくなければ、来てもいいですよ。
主節:You can come / 従属節:unless you are busy
例文15(過去形)
Even though I was tired, I kept working.
訳:疲れていたけれど、私は仕事を続けました。
主節:I kept working / 従属節:Even though I was tired
これらの例文を通して、時制に関係なく主節の本質は一貫しています。それは、主語と動詞を持ち、意味が完結しているかどうか。この視点を持つことで、文構造への理解がより深まりますよ。
英語の文章:その種類と主節の役割
英語の文は、その構造によって役割や意味の伝わり方が大きく変わります。このセクションでは、文のタイプごとに主節がどんな働きをしているのかを丁寧に見ていきます。難しく感じるかもしれませんが、基本を押さえれば意外とすっきり理解できますよ。
単文における主節の機能
単文とは、主語と動詞を1組だけ含む文のことです。余計な構造がないぶん、その1節が主節そのものになります。
シンプルですが、しっかりした意味を持つ点に注目です。
単文の例文(主節のみで成立するシンプルな文)
- The baby cries.(赤ちゃんが泣いています。)
- It is sunny today.(今日は晴れです。)
- Birds fly in the sky.(鳥は空を飛びます。)
- My father drives a taxi.(私の父はタクシーを運転しています。)
- Water boils at 100 degrees.(水は100度で沸騰します。)
複文・重文における主節と従属節の関係
複文では、主節+従属節という組み合わせが基本です。主節がメイン、従属節は補足。そんな関係で成り立っています。
複文の例文(主節に従属節がついている文)
- I stayed home because I felt sick.(気分が悪かったので、家にいました。)
- She cried when she lost her phone.(携帯をなくして、彼女は泣きました。)
- He smiles if he sees a cat.(猫を見ると彼は笑います。)
- I don’t go out unless I have to.(必要がない限り外出しません。)
- They left early although it was fun.(楽しかったのに、彼らは早く帰りました。)
重文の例文(主節が2つ並列でつながった文)
- I cooked dinner, and she did the dishes.(私が夕食を作って、彼女が皿洗いをしました。)
- He was sleepy, but he kept studying.(眠かったけど、彼は勉強を続けました。)
- We watched a movie, and then we went home.(映画を観てから、家に帰りました。)
- You can stay here, or you can go now.(ここにいてもいいし、今出てもいいですよ。)
- The train was late, so I took a taxi.(電車が遅れたので、タクシーに乗りました。)
複合文における主節の位置と重要性
複合文では、複数の節が複雑に絡み合う構造になっています。主節はその中でも、文の中核を担う存在です。
従属節がいくつ加わっても、主節が1つであることに変わりはありません。
複合文の例文(複数の従属節と主節を含む文)
- Even though it was late, he worked until midnight because the report was due.
- When she finishes her homework, she will call me if she has time.
- Because he didn’t study, he failed the test and was very upset.
- I know that she said she would come, although she might be late.
- If you go to the store while I clean the house, we can relax afterward.
このように、複雑な構文でも主節の役割は明確です。そこを軸に読むと、文全体の構造が自然と見えてきますよ。
英語の主節と従属節の種類とその使い方
英語の文構造を理解する上で、主節と従属節の関係性は非常に重要です。特に、従属節はその働きによって名詞節、形容詞節、副詞節に分類され、それぞれが文中で異なる役割を果たします。このセクションでは、それぞれの従属節の特徴と使い方を具体的な例文とともに解説します。
副詞節との関係:時間・理由・条件など
副詞節は、主節に対して時間、理由、条件、譲歩などの情報を追加する役割を持ちます。これらの節は主に従属接続詞によって導かれ、文全体の意味を豊かにします。
時間を表す副詞節の例
- I go to bed after I finish my homework.(宿題を終えた後で寝ます。)
- She reads a book before she sleeps.(彼女は寝る前に本を読みます。)
- We will start when everyone arrives.(全員が到着したら始めます。)
- He watches TV while he eats dinner.(彼は夕食を食べながらテレビを見ます。)
- They stayed until the movie ended.(映画が終わるまで彼らは滞在しました。)
理由を表す副詞節の例
- I stayed home because I was tired.(疲れていたので家にいました。)
- She left early since she had a meeting.(彼女は会議があったので早く出発しました。)
- He didn’t go out as it was raining.(雨が降っていたので彼は外出しませんでした。)
- They canceled the picnic because it was cold.(寒かったのでピクニックを中止しました。)
- I didn’t call her since I was busy.(忙しかったので彼女に電話しませんでした。)
条件を表す副詞節の例
- If it rains, we will stay home.(雨が降ったら家にいます。)
- Unless you hurry, you’ll miss the bus.(急がないとバスに乗り遅れます。)
- Provided that he agrees, we can proceed.(彼が同意すれば、進めることができます。)
- In case you need help, call me.(助けが必要な場合は私に電話してください。)
- As long as you study, you’ll pass.(勉強すれば合格します。)
名詞節との関係:主語・目的語としての使用
名詞節は、文中で主語、目的語、補語などの名詞の役割を果たします。これらの節は主にthat、if、whetherなどの接続詞や、what、who、howなどの疑問詞によって導かれます。
主語としての名詞節の例
- That she is honest is clear.(彼女が正直であることは明らかです。)
- Whether he will come is unknown.(彼が来るかどうかは不明です。)
- What he said surprised everyone.(彼が言ったことは皆を驚かせました。)
- How you did it is impressive.(あなたがそれをどうやったかは印象的です。)
- That they won the game is amazing.(彼らが試合に勝ったことは驚くべきことです。)
目的語としての名詞節の例
- I know that she is kind.(私は彼女が親切だと知っています。)
- He asked if I was okay.(彼は私が大丈夫か尋ねました。)
- She wondered what he meant.(彼女は彼が何を意味したのか疑問に思いました。)
- They explained how it works.(彼らはそれがどう機能するかを説明しました。)
- We discussed whether to go or stay.(私たちは行くか留まるかを議論しました。)
形容詞節との関係:名詞を修飾する役割
形容詞節は、名詞や代名詞を修飾し、その意味を詳しく説明する役割を持ちます。これらの節は主に関係代名詞(who、which、that)や関係副詞(when、where)によって導かれます。
関係代名詞を用いた形容詞節の例
- The book that I read was interesting.(私が読んだ本は面白かったです。)
- She is the teacher who helped me.(彼女は私を助けてくれた先生です。)
- I met a man who speaks five languages.(私は5か国語を話す男性に会いました。)
- They adopted a dog that needs a home.(彼らは家を必要としている犬を引き取りました。)
- He has a friend who lives abroad.(彼には海外に住んでいる友人がいます。)
関係副詞を用いた形容詞節の例
- I remember the day when we met.(私たちが出会った日を覚えています。)
- This is the place where I was born.(ここは私が生まれた場所です。)
- She showed me the time when it happened.(彼女はそれが起こった時間を教えてくれました。)
- That’s the reason why I left early.(それが私が早く出発した理由です。)
- He told me the way how he solved the problem.(彼は問題をどう解決したかを私に教えてくれました。)
このように、従属節はその種類によって文中で異なる役割を果たします。副詞節は主節に追加情報を提供し、名詞節は名詞の役割を担い、形容詞節は名詞を修飾します。これらの節を正しく理解し使い分けることで、英語の表現力が格段に向上します。
英文で主節の理解を深めるための練習問題

英語の文構造を正確に理解するためには、主節と従属節を正しく識別する力が不可欠です。以下の練習問題では、主節と従属節を見分ける練習を通じて、その理解を深めていきましょう。
主節と従属節を識別する問題
問題1
英文: Although he was tired, he finished the project.
主節: he finished the project
従属節: Although he was tired
訳: 彼は疲れていたが、プロジェクトを終えました。
解説:「Although he was tired」は譲歩を示す副詞節で、主節「he finished the project」に追加情報を提供しています。主節は独立して意味を成す文の中心部分です。
問題2
英文: She stayed home because she was feeling unwell.
主節: She stayed home
従属節: because she was feeling unwell
訳: 彼女は体調が悪かったので、家にいました。
解説:「because she was feeling unwell」は理由を示す副詞節で、主節「She stayed home」に対して理由を説明しています。
問題3
英文: If it rains tomorrow, we will cancel the picnic.
主節: we will cancel the picnic
従属節: If it rains tomorrow
訳: もし明日雨が降ったら、ピクニックを中止します。
解説:「If it rains tomorrow」は条件を示す副詞節で、主節「we will cancel the picnic」に条件を付加しています。
問題4
英文: I don’t know when she will arrive.
主節: I don’t know
従属節: when she will arrive
訳: 彼女がいつ到着するのか、私は知りません。
解説:「when she will arrive」は名詞節で、主節「I don’t know」の目的語として機能しています。
問題5
英文: He read the book that I gave him.
主節: He read the book
従属節: that I gave him
訳: 彼は私が彼にあげた本を読みました。
解説:「that I gave him」は形容詞節で、主節「He read the book」の名詞「book」を修飾しています。
問題6
英文: While I was cooking, the phone rang.
主節: the phone rang
従属節: While I was cooking
訳: 私が料理をしている間に、電話が鳴りました。
解説:「While I was cooking」は時間を示す副詞節で、主節「the phone rang」に時間的背景を提供しています。
問題7
英文: Because she studied hard, she passed the exam.
主節: she passed the exam
従属節: Because she studied hard
訳: 彼女は一生懸命勉強したので、試験に合格しました。
解説:「Because she studied hard」は理由を示す副詞節で、主節「she passed the exam」に対して原因を説明しています。
ここまでの問題を通じて、主節と従属節を見分ける基本的な視点が少しずつ身についてきたのではないでしょうか。最初は難しく感じても、構造の見抜き方に慣れてくると、英語の読み書きに一貫性と自信が生まれてきますよ!
主節を含む文の構造分析
ここでは、英文の中から主節と従属節の構造を正確に見抜く練習を行います。主語と動詞を意識しながら、文の骨格がどこにあるのかを見極めてみましょう。途中には、ちょっとした“ひっかけ”もありますよ。
問題1
英文: When he finishes his work, he takes a walk.
主節: he takes a walk
従属節: When he finishes his work
訳: 彼は仕事が終わると散歩に出かけます。
解説:「When〜」は時間を表す従属節で、主節は「he takes a walk」です。文の中心は“行動”の方にあります。
問題2
英文: She knows that he lied.
主節: She knows
従属節: that he lied
訳: 彼女は彼が嘘をついたと知っています。
解説:「that he lied」は目的語の名詞節で、「She knows」が主節です。主語と動詞のセットを最初に見抜けると迷いません。
問題3(ひっかけ)
英文: Because he didn’t sleep well, and he drank too much coffee.
主節: he drank too much coffee
従属節: Because he didn’t sleep well
訳: 彼はよく眠れなかったので、コーヒーを飲みすぎました。
解説:文頭の「Because〜」は従属節、後半の「he drank…」が主節ですが、接続詞「and」があることで“重文”と勘違いしやすい構造です。実際は「Because A, B.」という“複文”です。
問題4
英文: I don’t know why she cried at the party.
主節: I don’t know
従属節: why she cried at the party
訳: 彼女がなぜパーティーで泣いたのか、私は知りません。
解説:疑問詞「why」で始まる節が名詞節になり、主節の目的語として機能しています。文頭の“I don’t know”が主節です。
問題5(ひっかけ)
英文: While the children were playing, the teacher prepared the materials, and the parents waited outside.
主節: the teacher prepared the materials, and the parents waited outside
従属節: While the children were playing
訳: 子どもたちが遊んでいる間に、先生は教材を準備し、保護者は外で待っていました。
解説:「While〜」は従属節、その後ろの2つの主節が「and」で並列されています。複文+重文の組み合わせで、構造が少し複雑ですね。
問題6
英文: What she said shocked me.
主節: What she said shocked me
従属節: なし(主節全体が名詞節を含んで構成されている)
訳: 彼女が言ったことに私はショックを受けました。
解説:「What she said」が文全体の主語にあたる名詞節となり、それを含んで「shocked me」が述語になります。このように、名詞節が主語の一部になるパターンもあります。
問題7
英文: After we had dinner, we watched a movie.
主節: we watched a movie
従属節: After we had dinner
訳: 私たちは夕食を食べた後、映画を観ました。
解説:時間を示す副詞節「After〜」が先に来ていますが、主な内容は「we watched a movie」です。位置に惑わされず、意味の核を見抜きましょう。
文の構造を見極める力がついてくると、長い文章でも迷わず読めるようになります。次のセクションでは、主節の語順や位置によって意味がどう変化するのかに注目してみましょう。
主節の位置を変えて意味の変化を確認する
文の意味や印象は、「主節」と「従属節」の順番によっても変わってきます。あなたは、これから紹介する英文のニュアンスを、正しく読み取れるでしょうか?
問題1(主節が文頭にある場合)
英文: I stayed home because it was raining.
訳: 雨が降っていたので、私は家にいました。
解説:主節「I stayed home」が先にくることで、「自分の行動」が主な話題になります。理由はあとから補足される形なので、行動重視の印象が強まります。
問題2(従属節が文頭にある場合)
英文: Because it was raining, I stayed home.
訳: 雨が降っていたので、私は家にいました。
解説:同じ内容でも、先に理由が来ることで「雨が降っていた」ことへの焦点が強まります。背景や状況を強調したいときに使われやすい語順です。
問題3(主節が文の中央にある場合)
英文: When I arrived, she left, and I felt lonely.
訳: 私が到着したとき、彼女は去り、私は寂しくなりました。
解説:「When I arrived」が従属節、「she left」と「I felt lonely」は主節です。出来事の時間的な流れと感情が段階的に展開され、物語のような印象を与えます。
問題4(従属節を間に挟む構造)
英文: I, although I was tired, continued to work.
訳: 私は、疲れていたにもかかわらず、仕事を続けました。
解説:主節「I continued to work」が、譲歩の従属節「although I was tired」によって一時中断される構造です。挿入的に使われることで、文全体にややフォーマルで文語的な響きを持たせています。
問題5(主節が2つの従属節に挟まれる場合)
英文: While I was waiting, the bus arrived, and because it was full, I didn’t get on.
訳: 私が待っている間にバスが来たが、満員だったので乗りませんでした。
解説:「While I was waiting」と「because it was full」は従属節、それに挟まれた「the bus arrived」が主節です。出来事と理由が前後に配置され、状況全体を立体的に伝える構造になっています。
問題6(主節と従属節が交互にくるパターン)
英文: If I have time, I’ll call you when I get home.
訳: 時間があれば、帰宅したときにあなたに電話します。
解説:条件(if節)と時間(when節)の従属節が1文に含まれていますが、主節は「I’ll call you」。従属節が2つあるため、情報の優先順位を考える読み方が必要になります。
問題7(主節が最後に置かれるパターン)
英文: Although she didn’t sleep well and had a headache, she gave a great presentation.
訳: 彼女はよく眠れず頭痛もあったが、素晴らしいプレゼンをしました。
解説:従属節が複雑で先に並ぶことで、「逆境」が強調されます。最後に来る主節「she gave a great presentation」は、努力や結果の意外性を際立たせる効果があります。
このように、同じ意味でも主節と従属節の位置を変えることで、伝え方のニュアンスが大きく変わることがあります。状況や感情をどう表現したいかによって、語順をうまく選びましょう。
上級チャレンジ:主節の配置と構造を深読みする
ここでは、これまで扱った主節の配置に加えて、倒置構文・強調構文・名詞節全体など、一見すると主節がどこにあるのか分かりづらい文に挑戦します。あなたは、この難解な構造の中から、正しく主節を見抜けるでしょうか?
問題1(倒置構文:Only〜構文)
英文: Only after he left did I realize the truth.
訳: 彼が去った後になって、私はようやく真実に気づきました。
解説:「Only after〜」という限定の副詞句が文頭にあるため、主語と助動詞が倒置されています。
主節は「I did realize the truth」で、強調のために倒置されていますが、構造的には通常の主節と変わりません。
問題2(強調構文:It is 〜 that)
英文: It was because she was sick that she didn’t come.
訳: 彼女が来なかったのは、病気だったからです。
解説:強調構文「It was A that B」の構造です。
文の中心(主節)は「she didn’t come」であり、それが「because she was sick」で強調されています。外枠の「It was〜that」は形式的な強調です。
問題3(名詞節全体が主語)
英文: What she said surprised me.
訳: 彼女が言ったことは、私を驚かせました。
解説:主語が名詞節「What she said」になっています。
主節全体は「What she said surprised me」で、動詞「surprised」が主な述語です。文全体を主節と見ることができます。
問題4(省略構文:命令や提案)
英文: If you need anything, just ask.
訳: 何か必要なら、遠慮なく聞いてください。
解説:前半の「If you need anything」は条件の従属節で、
主節は「(You should) just ask」の命令形。主語が省略されていますが、意味の中心は「just ask」です。
問題5(主節の暗黙:会話的構文)
英文: Though it was late.
訳: 遅かったけどね。(※会話的)
解説:従属節「Though it was late」のみが提示されており、主節は省略されています。
実際には「I still went out.」などが省略されており、口語では意味が共有されていれば許容されます。
問題6(形式主語構文)
英文: It’s obvious that she is tired.
訳: 彼女が疲れているのは明らかです。
解説:「It」は形式主語で、真の主語は「that she is tired」。
主節は「It is obvious」であり、「that節」が補語的に使われて全体の意味を成しています。
問題7(埋め込み疑問:名詞節)
英文: Where he lives is a mystery.
訳: 彼がどこに住んでいるかは謎です。
解説:主語が名詞節「Where he lives」であり、「is a mystery」が述語です。
このように、疑問詞で始まる節が主語の位置にくると、文の構造が見えづらくなりますが、主節として機能しています。
主節と従属節の見分け方や語順によるニュアンスの違い、さらに構造の応用までを丁寧に押さえることで、英語の読解力と表現力は確実にレベルアップします。あとは実際の会話や文章の中で、学んだ構造を意識的に使いこなしていくことが、確かな自信へとつながっていくでしょう。
【まとめ】英語の主節とは?意味・構造・見分け方まで完全ガイド

英語学習でつまずきやすいのが、主節と従属節の違いと使い方です。主語と動詞がそろっていれば主節?それとも意味で判断?本記事では、主節の定義から実践的な構造分析までを徹底解説。主節の基礎を押さえることで、英文読解のスピードと精度がグッと上がりますよ。
主節の基本構造と見分け方のポイント
主節は文の中心となる節であり、主語と動詞を必ず含む点が最大の特徴です。
従属節があっても、主節だけで意味が完結するのが基本。
「She cried because she was sad.」のように、従属節は主節に情報を追加する補助的な存在であることを理解するのが大切です。
また、文頭に従属節が置かれても主節は変わりません。接続詞「because」「if」「when」などが導く節は、
従属節の可能性が高いと意識して読み取ると構造の理解が早くなります。
文の種類ごとに変わる主節の役割
主節の役割は、文のタイプによっても異なります。単文では1つの節=主節というシンプルな構成です。
しかし、複文や重文、複合文になると主節と従属節が組み合わさり、構造が複雑化します。
例えば「She smiled when she saw the dog.」では、主節が「She smiled」、従属節が「when she saw the dog」です。この関係を意識することで、文全体の骨組みを正確に把握できるようになります。
総まとめ:主節理解で英語力を底上げ
主節の構造と位置に注意を向けることで、英文の理解度が大きく変わります。
従属節との役割分担をつかめば、長文読解も怖くありません。
- 主節は主語+動詞で意味が完結する節である
- 従属節は主節に追加情報を与える補足構造である
- 文の種類(単文・複文・重文)で主節の機能が変化する
主節の理解は、英語の「構造を読む力」に直結します。基本の見分け方と構造の読み解きを繰り返しながら、
より深い英語理解へと進んでいきましょう。
【Q&A】英語の主節に関するよくある質問

- Q主節と従属節の違いがよくわからないのですが、簡単に見分ける方法はありますか?
- A
主節は「主語+動詞」で構成され、単独で意味が通じるのが特徴です。一方、従属節は主節に情報を補う役割で、接続詞(if, because, whenなど)で始まることが多く、単独では文として成立しません。まずは接続詞の有無を確認するのが見分けのコツです。
- Q主節がどこにあるか分からないとき、どこを見れば判断できますか?
- A
最初に「主語と動詞がある部分」を探すのがポイントです。次に、その節だけで意味が通じるかを確認します。意味が完結していればそこが主節の可能性が高いです。従属節は多くの場合、理由や条件などの背景を追加するため、主節に依存する構造になっています。
- Q主節と従属節の順番が入れ替わると意味は変わりますか?
- A
文の基本的な意味は変わりませんが、強調のされ方が変わります。例えば「I stayed home because it was raining.」と「Because it was raining, I stayed home.」はどちらも同じ内容ですが、前者は行動に焦点があり、後者は理由をより強調しています。順番の違いは話し手の意図やスタイルに影響します。